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名古屋の探偵ブログ

「不倫」・「浮気」という言葉は法律にない

世の中のほぼすべての事柄について法令による定めがあります。法律にないことでも新しい事件が起これば、必ず法令が定められます。ですから、すべてのニュース、事件は「法律ニュース」と呼んでいい。この連載は、ニュースに出てきたキーワードを法令の中で探しながら、日々の事件や出来事にチャンスやヒント、警報を見つけようというものです。

幸い、現在使われている法令のほとんどは、総務省の法令データ提供システムをはじめ、各省庁や都道府県など自治体のホームページで簡単に全文検索することができます。ビジネスに役立つ意外なチャンスやヒントに、きっと出合えるはずです。

不倫は犯罪か?

好感度タレントベッキーが、週刊文春の不倫疑惑報道で事実上、芸能活動休止に追い込まれています。彼女は不倫相手として雑誌に名指しされた『ゲスの極み乙女』のボーカル・川谷絵音とは友人関係だと釈明しましたが、その後、流出したSNSのやり取りが話題の炎上を招き、“世間”の反感を買ったのです。報道によると、所属事務所から「1月30日をもって当面の間、出演を見合わせる」旨のコメントが発表され、彼女は出ていたCM、地上波のレギュラー番組10本、ラジオ番組1本のすべてから姿を消すことが決まったといいます。

自ら招いた結果ではありますが、まるで彼女が「大罪」を犯したかのようなバッシングです。しかし、そもそも不倫はどれだけ“罪”なのでしょうか。

不倫を罰する法律はありません

夫のいる女性との不倫は、昭和22年まで「姦通罪」という犯罪でした(旧刑法353条。罰則は男女とも2年以下の懲役)。この規定は新憲法制定に伴う改正で廃止され、現行の刑法183条は削除されています。戦後、不倫は犯罪ではなくなったのです。

一方、「不倫」という言葉は法律にはありません。「まさか!」と思いますよね。でも、「法令データ提供システム」の法令用語検索でも1件もヒットしません。「浮気」も同様にありません。法律では「不貞」という言葉を使っているのです(なんと古風な……)。「不貞」は刑法上の犯罪ではなく、民法上の事柄です。私的な家族のトラブルとして、夫婦・親子・男女に関する民法の規定(この部分を親族法という)に定めが置かれています。

もっとも民法にも、「不倫をするな」という条文があるわけではなく、夫婦の一方が離婚訴訟を起こせる理由の一つとして、「相手方(配偶者という)に不貞な行為があったとき」と例示しているにすぎません(770条1項1)。一般的には、夫婦は同居および協力して助け合うことが義務づけられていますので(752)、この義務の中に「貞操を守る義務」もあり、「不倫をしてはいけないのだ」と解釈されているのです。

では、夫や妻のいる相手と不倫するとどうなるか。相手の家庭の平穏を壊すのですから、不倫相手の夫や妻から慰謝料を請求されます。相手が独身者だと思っていたり、そう信じる理由がある場合を除けば、その賠償責任を免れません。

なお、不倫が原因でタレントがCMやテレビ出演を下ろされた場合には、スポンサーやテレビ局、所属事務所から、契約違反や債務不履行として違約金や損害賠償を要求されることもあります。人を愛する気持ちを国や法律が強制的に禁じることはできませんが、芸能人の場合は、私生活を見られてしまうことも含めて「自分」が商品ですから、その商品価値の下落による損失をスポンサーやテレビ局から問われるということなのです。

【法令データ まとめ】

民法 第四編 親族……いわゆる親族法
民法770……離婚の訴えを提起することができる5項目
民法752……「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」

不倫を罰する法律はなくても、離婚や慰謝料を要求される原因となります。関係者に発覚すれば仕事に支障が出ることもありますから、「バレてもいい」という覚悟と用意がない人には到底おすすめできません。

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